サッカーやバスケットボールの選手と関わることの多いこの頃。
「足首よく捻る」「昔から癖で」などの声はよく聞かれます。
足関節の捻挫に対する認識の甘さもスポーツ界でよくある話。
大人になって、足関節が変形してきた。そんな例も珍しくありません。
今回、中学生時代に「足がグリっとなって、病院いったら捻挫でしょう。」
といわれました…という高校生の話。
足関節捻挫
一般的に捻挫とは、靭帯の損傷。
足関節に関していうと、前距腓靭帯を損傷することが多いです。
足首を内側に捻る”内反捻挫”です。
もちろんそのほかの靭帯も損傷します。捻った際の外力の強さで、複数の靭帯が損傷してしまいます。
(画像はこのサイトを参考にしてます。
腓骨筋腱脱臼
今回話題にしたいのは腓骨筋腱。
外果(そとくるぶし)の後方を通る腱です。
その腱が脱臼してしまう腓骨筋腱脱臼!
そのままやん!そう突っ込まれた方のために、ちょっと専門的は話になりますが、一文を紹介します。
『外傷性脱臼には、素因として腓骨腱溝や筋支帯の形成不全が存在し、外傷が加わって発症するものと、大きな力により腓骨の腱溝の辺縁裂離骨折を伴って脱臼するものがある。』(参考文献 標準整形外科学,医学書院)
簡単にいうと、そとくるぶしを利用して、プーリー(滑車)のように方向を変えた腱が、強く引っ張られることで、滑車を乗り上げてしまうというもの。
なんで乗り上げてしまうか。詳しく書いてあるサイトがあります。(ココ)
MRI画像もあり、非常にわかりやすいです。
構造的に腱が乗り上げやすい状態になると、ステップを踏むとき、急にダッシュしようとしたときなど、
「ブリっとなる!」感じがあるようで、パフォーマンスが落ちてしまいます。
では、しばらく安静にすれば治るかというと、構造的に不全な状態は治りませんので、観血的治療すなわち手術になります。
今回の選手は、抜ける感じがして痛いとのこと。
いつからかというと、2年前から。
ん~…高校入学したばかりだし…どうするか考えないと…
動画、わかりにくいかな~
本人からすると、ブリってなる感じバリバリの様子。
テーピングで力学的に腱を止めて、少しはいいらしいですが、
実際ステップを踏むと相当なメカニカルストレスを受けてしまいます。
どうかな~
捻挫だと思っても、しっかり専門家に相談した方がいいですね!