整形外科クリニックで勤務していると、医師から「無理のないように動かしていってください」という言葉をかけられた経験はないでしょうか?
何が無理なのか。何が無理でないのか。
非常に親切に言っていて、実は「あなたに任せるから」とボールを渡す無責任な言葉。
決して医師が悪いわけではないです。
医師の仕事は器質的な問題点を抽出し、診断を下すこと。
機能性
器質的な問題がない場合は、原因不明で声が出なくなったロックバンド リンドバーグのボーカル渡瀬マキさん(オフィシャルブログはコチラ)のように「機能性発声障害」というように機能性ということになります。
その昔、よく聴いてました!
♪believe in love~ きぃっと~だれもが~
写真はオフィシャルHPより
言い方を変えると「いろいろ検査したけど原因となるものはない。でも声が出ないのは間違いない。結局わからんけど機能性ってつけとこう!」
器質と機能とは、大きく差があって、ざっくりいうと器質的なものは医師が判断する。
機能的なものは理学療法士が判断します。
あっ これ整形外科クリニック内での話ですね。
機能的なものは、他の業種の方でもしっかり見れる方がいますので。
理学療法士でないとみれないということではないです。
機能障害
ある文献の言葉。
「…ほとんどの症例で,痛みを生じる前に何らかの外傷・障害やトレーニング内容が原因で機能不全を生じていたことを推察できる。
機能不全がある状態でプレーを続けてもすぐには痛みを生じないが、機能不全の状態でプレー、トレーニングを続けることによってやがて痛みが生じるようになる。機能不全はあるが痛みを発生していない状態をCookらがdisfunction&no pain(DN)と評価している。…」(参考文献1)
簡単にいうと、機能障害は痛みがでる前からあるということ。
ということは、スポーツ障害を予防するにはできるだけはやく機能障害を発見することが必要だと思います。
でも機能性…とは、医学でははっきりしないことが多いんです。
じゃあ、どうやって無理なく動かしていけばいいのか。
痛みの前に機能障害が起きている。
痛みを追いかけていてはだめなんだと思うんです。
筋肉は無理をすると過剰に収縮が入ってしまいます。
関節は負荷が高いと動くはずの可動域から狭い範囲で動いてしまいます。
適切な負荷で運動を処方できればと思うんですが。
では、適切な負荷とは?
それは、選手、患者様のカラダが教えてくれるんじゃないですか!
カラダの不調でお困りの方。
機能障害を探してみましょうか。
スポーツ現場で培ったノウハウで、一緒に探してみます。
ジョイントメンテナンスの株式会社フィジコでした。
参考文献
1)仁賀定雄:スポーツと骨盤・鼠径部痛,臨床スポーツ医学,vol35 no1, p48-53, 2018