先日、バレーボールを頑張っている小学生から相談を受けました。
「アタックの時に、肘が下がってしまう」
肘が下がってしまう?
バレーボールを経験してない私にはピンときませんでしたが、
どうやらアタック時のミートポイントが低いようです。
バレーボールはやったことはないですが、手が上がらない要因としていくつか検討が付きます。
手を上げることが困難になること。治療をしているとそういう方に出会うことはよくあること。
バレーボールはネットやブロックを越えて打たないといけないスポーツ。
どうしても打点が低いとネット、ブロックに引っかかる可能性が高くなってしまいます。
どうしようかと思いつつ、YouTubeで動画を検索。
最近は便利な世の中になりました。情報はネット上にたくさんありますから!
アタック動作
バレーボールのアタックは、できるだけ高い位置で、強く(たまには弱く打ちますが)、目の前にはネットとブロックがある状況で、打ち抜かなければなりません。
アタックまでの動作をネットで探してみました。
サイトで勉強してみるとだいたいこのような相分けで表現されています(参考 コチラ)
図をみてみると、流れるように動作が図式化されています。(図も同サイトから引用)
目の前にはネットがあるので、前方にカラダが流れ過ぎず、手の振りもそれなりに窮屈になるのかな。
余談ですけど、オーバーヘッドスポーツで、これだけ前に邪魔するものがあるのも少ないように思います。
勝手に相分けしてみました。
今回、話題に挙げたいのは空中での身体操作。上の図でいうと後半の3つの動作です。
テイクオフ、振りかぶった位置、ボールを叩く!
体幹の重心
体幹の動きは3つあります。
屈曲₋伸展、回旋、側屈。椅子に座って動いてみましょうか。
背中を丸くするような動きを屈曲、背筋を伸ばすような動きを伸展。
この屈曲₋伸展に回旋、側屈を加えることで、体幹の身体重心が移動します。
アタック動作とは関係なく、体幹部分の重心の位置は、前後左右に動きます。
左右の動きでは、アタックのように、右手をできるだけ上に挙げるためには、
体幹部分の重心が右にある程度よっていることが必要です。
立位でのリーチ動作も同様。ただし寄りすぎると肩甲骨周囲の運動を阻害してしまうので要注意!アタックでは、右手でボールを叩き、右脚が左脚よりも下に伸びているシーンを見かけます。これがまさに体幹部分の右への重心移動。
前後の動きでは、前方への移動を伴う場合、体幹部分の重心が前へいくように姿勢を保つ方が運動しやすいでしょう。ただし、今回の場合は、空中での話なので、
強い出力を必要とする動作であれば、体幹全体を屈曲させる必要がでてきます。
そうすると、ボールを叩いた後は強く体幹全体を屈曲させるでしょう。
アタック動作
アタック動作をコマ送りにした写真をこのサイトから引用します。
参考にしたサイトでは、手の振りでアタック動作を差別化しているようです。
肘を大きく円を描くように引いて打つサーキュラーと、肘をまっすぐ後方にひいて打つボウ アンド ロウ。
でもここで着目したのは、空中での重心位置。
どちらの選手も手を振りかぶったテイクバックの位置では左脚が伸び、より地面に近い位置にあります。右手を引いて、左脚を伸ばす。体幹部分の重心位置は左にシフトしています。今後はボールを叩く相でみてみます。インパクトの瞬間では、右脚が地面に近い位置に。右手を伸ばして、右脚を伸ばす。体幹は右に凸の側屈が促され、
重心位置は右になります。
ここから着地になるのですが、バレーボール選手の着地をみてみると左脚から右脚と、トントンと着地していることが多いです。
そう考えると体幹の重心は、振りかぶって左、インパクトで右、着地で左となります。
ほんとかな~。そうでない選手もいました。
左利きの選手。男子の清水選手や、女子の長岡選手。
サッカーでもよくありますが、純粋な左利きの選手は、重心位置が一方に偏っていることが多いです。例えば、名波選手や中村俊輔選手など。
バレーボールマガジンのサイトから写真を参考にさせてもらいます。
完全に右下肢を下にして、軸を右股₋左肩へ作った空中姿勢。
そういわれると、名波選手も…
(参考サイト はコチラ)
ほらっ
(参考サイトはコチラ)
ほ~ら
(参考サイトはコチラ)
左利きの選手にだいぶ話が脱線しましたが、
バレーボールの選手のアタックは、その用途によって様々です。
しかし、「体幹の重心位置をうまくコントロールする」
という意味では、テイクオフ、インパクト、着地の順に、
体幹の重心は左、右、左へのコントロールできた方がいいと思います。
円滑に体幹を動かせている動画はこちら